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今回は中国のソーシャルゲームの状況とその中で勝ち残るための要点をまとめました。

中国の成長市場は今、激戦を迎えている

スマホの普及が加速している中国で、スマホ向けのゲーム市場は中でも急速に成長しています。2012年度には32.4億元(約630億円)だった市場規模は2013年度には112.4億元(約2200億円)、2014年度には約300億元(約5800億円)に到達すると見込まれています。

市場黎明期の玉石混合の混戦状態と比較して、ネットサービス最大手の騰訊控股(Tencent)が1強状態を形成しているものの、他は依然300社以上の企業がひしめく激戦の状況となっています。

AppStoreセールスランキングを見ると、
・TOP20のタイトルのうち、約半数をTencentパブリッシングのタイトルが占める
・他のタイトルは実に様々な顔ぶれの企業がパブリッシングをしている
また、
・ランキングTOP10の顔ぶれやランキングが短期間で変わっている
ことから、スマホゲーム市場は群雄割拠の体を成している状況であり、ユーザーに継続して遊んでもらい、定着させることの難しさやゲームの寿命が比較的短いことがうかがえます
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▲画像:2015年4月8日時点のAppStoreランキング

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▲画像:2014年12月1日(左)および2015年2月1日(右)のセールスランキングTOP10

2015年2月時点における、スマホゲームのジャンル別KPIを見ると、課金率・継続率・滞在時間いずれの指標においてもRPGとボードゲームの数値が良いことがわかります。
また、ランキング上位のタイトルにはアクションRPGやMMORPGなどのRPGゲームが多く、中程度~コアなゲームの人気の高さがうかがえます。

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落としたら生き残れない2つの視点

1.ローカライズ

まずはゲーム内容のローカライズ(現地化)です。言語の翻訳はもちろん、現地のスマホゲーム文化に合わせて以下のような新規機能追加、UIの変更などが求められます。

・課金ユーザーを優遇するVIP機能やユーザー同士1対1でバトルさせるPvP機能の追加
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▲VIP機能

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▲PVP機能

・UIやキャラクターデザインを初めとするクリエイティブを中国風に
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・三国志や水滸伝、西遊記など中国の歴史上あるいは古典上の伝統なキャラクターをモチーフに(ただしIPもののタイトルは激戦となることに注意)
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・春節・国慶節など中国にちなんだイベントを打つ
 長期休暇期間はユーザーが最もゲームをプレイして課金するタイミングであり、ここにキャンペーンイベントを打つことが肝となります。wechatとコラボしたお年玉キャンペーンにより、BOOM BEACH(Supercell)は大成功しました。中国最大のトークアプリ・wechatにはクレジットカードと連携した決済機能を持っており、春節期間中にダウンロードしたユーザーに対して報酬を付与することで急速なダウンロード増加を実現しました。

・問い合わせ窓口を設置し、CS担当を設置
 課金まわりやイベントなどの運用面で、データだけではなくユーザーの声を反映し、不満に感じている点(=離脱要因)を修正することが重要です

・中国の著名人や人気モデル、または彼らのキャッチコピーを広告に盛り込む

2.現地企業との連携

・TencentやBaidu、360やUC、シャオミといった現地のIT大手企業と提携
 例えばUCはアクティブ率やユーザーの質が高いコミュニティからアプリダウンロードへの導線が張られています。

・中国の商習慣や現地企業とのコミュニケーションに速く柔軟に対応
 海外の進出先の開発陣と運営や技術回り、営業関連のすべての問題について直接やりとりする海外担当部門やPMが必要です。ここでは日常の連携やスケジューリングの管理なども担当します。ゲーム内のプランニングや開発技術については高度な専門性が要求されるため、コミュニケーションを円滑に進める窓口が不可欠です。

進出の好機

日本のソーシャルゲーム企業が認識するべき点として、中国人にとって日本のテイストを活かした漫画やアニメの文化が受け入れやすいことが挙げられます。またテンセントがリードしているものの、強力な中国企業が育っておらず、依然混戦状態にあることも好機といえます。
KINGやSupercellに続いてヒット作品を生み出せるかどうか。今まさに中国市場において日本のゲーム企業の底力が試されようとしています。

(出典元)
https://www.appannie.com/apps/ios/top/china/overall/?device=iphone
http://blog.talkingdata.net/?p=2724